なぜコピペをしてはいけないのか

2009/02/20 當山日出夫

やまもも書斎記の方に書いた

コピペは何故いけないのか
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2009/02/19/4129521

Wikipediaとコピペ
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2009/02/19/4129406

もちろん、このような問いかけは、「パクリ」である。「なぜ人を殺してはいけないのか」、近年、有名になった命題がある。それを、コピペにおきかえてみた。

「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いかけには、決して、殺人を無条件に肯定する意図はない。だが、この命題の前に、多くのひとは、一瞬、一種のとまどいを感じるだろう。あるいは、「そんなあたりまえのことだ」と、思うだけのひともいるかもしれない。

同様に、「なぜコピペをしてはいけないのか」という、逆説的な問いかけを発したとき、人はどう反応するか。そんなこと当たり前だ、と思うか。それとも、コピペにこそ、文化の継承と創造の本質があるのかもしれない、と思うかもしれない。ただ、現在、問題になっているのは、デジタル環境における、まさに稚拙としかいいようのないコピペであるが、そこに問題を矮小化してしまわない、ここを出発点に先を考えるという方向もある。

教育(初等・中等)において、
・他のひとと同じでなければならない(算数や理科など)
・他のひとと同じであってはならない。独創的でなければならない(典型が、作文教育)

まずは、このあたりの整理が必要だろう。

さらに、本屋さんにいけば、実用文(ビジネス文書や手紙)の文例集が山のように売っている。デジタル版もある。社会においては、状況に応じて、しかるべきリソースから、適切に、コピペする能力も、また、求められるものであると、言えるかもしれない。

学校教育(中等教育〜高等教育)においてのみ、コピペを論じていたのでは、先が見えないだろうと思う。もう、こんなこと、すでに他の人が書いているだろうと思うが、今の、私の考えとしてまとめてみた。

當山日出夫(とうやまひでお)