琉球語の仮名表記

2016-09-25 當山日出夫昨日と同じく、以下の内容は、「やまもも書斎記」と重複するが、同時にここにも掲載することにする。http://yamamomo.asablo.jp/blog/2016/09/25/8200110 昨日はアイヌ語の仮名表記を見たので、今日は琉球語の仮名表記を見ることにする…

アイヌ語の仮名表記

2016-09-24 當山日出夫 以下の内容は、重複するが、「やまもも書斎記」の方と同時に掲載することにする。 http://yamamomo.asablo.jp/blog/2016/09/24/8198295 現在のコンピュータにある仮名は、日本語の表記のためのものもあるが、アイヌ語の表記のためのも…

「イ゜」「リ゜」、どう発音? 琉球方言まとめる試み

2016-09-17 當山日出夫たまたまであるが、今日の朝日新聞(デジタル版)。次のような記事があった。「イ゜」「リ゜」、どう発音? 琉球方言まとめる試み http://digital.asahi.com/articles/ASJ976R5JJ97TIPE034.html?rm=343アイヌ語用の仮名があるのなら、…

文字の大きさは文字の属性か

2016-09-17ひさしぶりに。そろそろ表記研究会のレジュメを準備しないといけない。気になっていることがいくつかある。文字の大きさというのは、文字の属性になるのだろうか。現代日本語の仮名についてみれば、 あ ぁ これは、同じ文字で、大きさが違うだけな…

『電脳社会の日本語』

2016-08-21 當山日出夫 また、本棚から本を取り出してきてながめてみた。 加藤弘一.『電脳社会の日本語』(文春新書).文藝春秋.2000 http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166600946 ざっと目をとおしてみての感想であるが、やはりこの本でも変体仮…

『漢字文化とコンピュータ』

2016-08-19 當山日出夫 本棚から、本を取り出してきて眺めている。まず、取り出してきたのは、 伊藤英俊.『漢字文化とコンピュータ』(中公PC新書).中央公論社.1996 もういまでは絶版の本である。おそらく、コンピュータにおける文字の問題をあつかった…

ユニコード変体仮名を選定できた背景

2016-08-18 當山日出夫 文字の規格(JIS規格、ユニコード)を考えるとき、忘れてはならないのは、その時々のコンピュータ技術である。 たぶん、JIS規格(0213)と、今般のユニコード変体仮名の、両方の規格制定に、なんらかの形で関与した経験のある人間とい…

仮名とコンピュータ

2016-08-17 當山日出夫 仮名について考えてみているのだが……やはり、ここでも「コンピュータで使える文字」という制約のようなものを感じないではいられない。これは、ニワトリとタマゴのようなものかもしれない。 このような文字が実際に使われているのでコ…

変体仮名が必要とされる理由

2016-08-16 當山日出夫 0208の仮名から、0213で増えて、さらに、こんどユニコードで変体仮名がふえようとしている。その理由を確認しておきたい。 私なりに整理すると次のようになるだろう。 (1) 学術利用 ・仮名字体史研究 ・古文書や古記録などの翻刻 …

JIS規格の平仮名と片仮名

2016-08-15 當山日出夫 これまで見てきたところによると、どうもJIS規格においては、平仮名と片仮名は、整合性という点で、問題を残しているように思える。意図的にそのようにしたというのではないであろうが、結果的にはそうなっている。 0208において、片…

0213で増えた仮名の由来

2016-08-14 當山日出夫 0208で使用できる仮名は、昨日、書いたとおりである。これに対して、0213では、仮名が増えている。その典拠を確認しておきたい。 まず、次のように分けて考えることができようか。その由来について分類して考えてみることにする。 半…

「0208」の仮名

2016-08-13 當山日出夫 2016-09-13 追記 「ゎ」「ヮ」を追加 ここで、「0208」で仮名がどれだけ使えたか、確認しておきたい。 平仮名 あいうえお ぁぃぅぇぉ かきくけこ がぎぐげご さしすせそ ざじずぜぞ たちつてと っ だぢづでど なにぬねの はひふへほ …

『JIS漢字字典』とJIS仮名

2016-08-12 當山日出夫ここで、『JIS漢字字典』について見ておきたい。私は、二種類のものをもっている。(ここでいう『JIS漢字字典』とは、日本規格協会から出版の本のこと。一般のJISコード字典の類ではない。これはこれとして、以前、ある研究会で発表し…

増えた文字をどう入力するか−Microsoft IMEの場合

2016-08-11 當山日出夫 Microsoft IMEの場合をみてみることにする。 ただ、私の使っているバージョンは不明。というよりも、今のMSIMEは、そのバージョンを明示しないようになっている。試しに、グーグルで検索してみると、Microsoft IMEのバージョンの確認…

増えた文字をどう入力するか−ATOKの場合

2016-08-10 當山日出夫 つぎの問題として、『JIS X 0213』でふえた、あるいは、ユニコードにある文字(仮名)をどのように使用可能かということがある。まず、手始めに、私が普段つかっている、「一太郎2016」と「ATOK2016」で見てみることにする。ただ、日…

0208と0213とUnicodeについて再掲

2016-08-09 當山日出夫 JIS規格(0208、0213)とユニコードの関係について、昨日の記事にミスがあったので、それの訂正の意味をふくめて再度、記しておきたい。 大きく二つの点がある。 第一には、JIS規格においては、0208から0313が作成されるにあたって、…

0208と0213とUnicode

2016-08-08 當山日出夫 みてきたように、仮名といっても、文字セットによってちがいがある。二つのことを考えてみる。 第一に、『JIS X 0208』から『JIS X 0213』への変化においては、文字の追加がある。『0213』の方が使える文字が増えている。一般に、日本…

JIS X 0213:2000 で追加の片仮名

2016-08-07 當山日出夫昨日は、平仮名について見たので、今日は片仮名である。『JIS X 0213:2000』で追加の片仮名については、 4.4.8 この規格では、片仮名29文字を新たに追加している。 とある。以下の文字である。 カ〜コ 半濁点つき ワ〜ヲ 濁点つき セ〜…

JIS X 0213:2000 で追加の平仮名

2016-08-06 當山日出夫 いったん、草仮名、『秋萩帖』からはなれて、JIS規格票を見てみることにする。 『JIS X 0213:2000』では、平仮名もいくつか追加になっている。まず、そのことを確認しておきたい。規格票の解説にはつぎのようにある。 4.4.7 平仮名 こ…

草仮名をコード化することの意味

2016-08-05 當山日出夫あまり『秋萩帖』にのみ深入りしたくない。ここで考えてみたいのは、仮名の成立史というようなことではなく、草仮名を変体仮名のなかにふくめてとりあつかうことの是非をめぐる問題である。そして、それを文字コード化することの課題で…

『秋萩帖』の翻字

2016-08-04 當山日出夫 私のもっている『秋萩帖』(影印)を見てみることにした。手元にあるものでは、次の二種類。 (1).『書道全集』第12巻.日本3 平安Ⅱ.平凡社.1954 (2).『書道藝術』(普及版).第14巻.藤原佐理 小野道風.中央公論社.1976 『秋萩…

『JIS X 0213』 における変体仮名の判断

2016-08-03 當山日出夫 『JIS X 0213:2000』では、変体仮名について、それを採録しなかった理由について次のようにある。 変体仮名は、少数例ながら、書道の教科書などから採録され、採録の要望も出されていた。 しかしながら、文字セットとしての変体仮名…

草仮名は漢字か仮名か

2016-08-02 これまで考えてきたことをまとめてみると次のようになる。 仮名の種類として、 (1)真仮名 (2)草仮名 (3)平仮名 (4)片仮名 を認めるとして、(1)真仮名を、漢字から派生したものとして、書体の概念であつかうことは、特に問題ないだろう。 それから…

草仮名の書体

2016-08-01 當山日出夫 昨日は、仮名の書体ということを考えてみた。このとき、平仮名と片仮名を例にだした。だが、仮名はこれだけではない。他に、真仮名、草仮名がある。では、真仮名、草仮名の書体はどのように考えるべきであろうか。 真仮名については、…

仮名の書体

2016-07-31 當山日出夫 昨日は、仮名の位相ということについて、ちょっとだけ考えてみた。今日は、仮名の書体ということについて考えてみたい。 書体、字体、字形……というように階層構造でとらえたとき、平仮名とか片仮名とかは、どこにどう位置づけられるだ…

仮名の位相

2016-07-30 當山日出夫 文字の位相ということについては、笹原宏之の研究がある。笹原宏之.『国字の位相と展開』.三省堂.2007 https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/kokuji_iso_tenkai.html では、文字の書体と位相はどのように関係するのであろうか。先…

IPA文字情報基盤データベース

2016-07-29 當山日出夫 このブログを再開してとりあえずめざしているのは、9月の表記研究会での発表である。そのときに、JIS仮名とユニコード仮名について、考えてみたいと思っている。そのための準備として、このブログに、思ったこと、気づいたことなどを…

書体・字体・字形

2016-07-28 當山日出夫 学会発表というのは、公開の場であると思うので、そこでの発表資料(レジュメ)から引用するのは、許容の範囲と思う。以下、発表資料からの引用である。 今年(2016)年5月22日の、第114回訓点語学会での発表。 階層構造としての仮名…

ブログ再会のおしらせ

2016-07-26 當山日出夫 しばらく(5年ほどになりますが)、このブログは休止していましたが、思うところあって再開することにします。 とりあえずは、秋の表記研究会での発表にむけて、JIS仮名、それから、ユニコード仮名(変体仮名をふくむ)について、い…

第6回WS:文字−電子書籍の夢、EPUBの現実−

2011-04-11 當山日出夫 第6回WS:文字−電子書籍の夢、EPUBの現実− である。 2011年5月7日(土) 13:00−17:30 花園大学 拈花館https://sites.google.com/site/mojiken/activities/6th_ws