IPA文字情報基盤データベース
2016-07-29 當山日出夫
このブログを再開してとりあえずめざしているのは、9月の表記研究会での発表である。そのときに、JIS仮名とユニコード仮名について、考えてみたいと思っている。そのための準備として、このブログに、思ったこと、気づいたことなどを書き込んでいく。
ところで、変体仮名のユニコード提案で、国立国語研究所と共同で開発にあたった、IPA(情報処理推進機構)が、文字情報基盤データベースを公開している。
文字情報基盤データベース
https://mojikiban.ipa.go.jp/1bf7a30fda/
これは主に漢字を中心としたデータベース、あるいは、検索システムといえばいいか、であるが、この中に、変体仮名もふくまれている。
文字情報基盤データベース 変体仮名一覧
https://mojikiban.ipa.go.jp/1bf7a30fda/data/MJH
ここには、戸籍統一文字の変体仮名と、学術用変体仮名の両方が収録されている。
一方、学術用変体仮名については、国立国語研究所の方で、公開・検索ができるようになっている。
学術情報交換用変体仮名
なお、この学術用変体仮名について、これまでに公にされた論文としては、次のものがある。
高田智和・矢田勉・斎藤達哉
変体仮名のこれまでとこれから 情報交換のための標準化
情報管理 Vol. 58 (2015) No. 6 p. 438-446
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005096681
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/58/6/58_438/_article/-char/ja/
そして、現時点では、ユニコードについて、日本から変体仮名が提案されている段階、ということになる。
このブログでは、ユニコード提案変体仮名について考えると同時に、そもそも仮名を規格化するとはどういうことなのか、そして、JISにおける仮名のあつかいはどうであったのか、このあたりのことを考えてみたいと思っている。