日本語の漢字の読み方はむずかしい

2009/06/20 當山日出夫

最近の、egamiday3

http://egamiday3.seesaa.net/article/121638257.html

それから、日本での日本文化とか文学研究とはまたちょっとちがった、「海外での、日本研究」という分野に特有の事情みたいのもある。

アメリカのカタロガーの人といっしょに、日本の出版者名のヨミが分かるサイトを一生懸命に探したっていう想い出、これは、あちらではどの日本語記述にもすべてローマ字でヨミを併記せなあかんので、古い時代のマイナーな出版団体の名前が漢字しかわかんなかったら、えらいこっちゃ、になるよ。

出版社もそうであるが、私の専門にかかわる領域であれば、

藤原定家

をなんて読むんだか、まことにこまるのである。この場合、「ていか」「さだいえ」まあ、このいずれか。それから面倒なのが、基本的には「の」をいれること。学生が「ふじわらていか」と読んだら、教師としては注意しなければならないのが、ならわし。「ふじわら の ていか」。

紀貫之」が「きつらゆき」じゃあ、おかしい。「き の つらゆき」。でも、「紫式部」は「むらさきしきぶ」、「の」がない。そう憶えてしまっているので違和感がない。しかし、考えて見れば奇妙な現象ではある。(まあ、説明の理屈がないわけではない。「氏」であるかどうか。)

学生のころ、今でもだが、たいてい「漢字」で検索するので、このことで困ったということはない。図書館の目録の著者名の「よみかた」と、その研究領域での「よみかた」と違ったりする、ということがあると、なんだか変な話しではある。

日本語の漢字のよみかたはむずかしいのである。

當山日出夫(とうやまひでお)