やさしい日本語

2009-09-01 當山日出夫

国語施策は、日本語を母語とするひとのためだけであろうか。

先ほどのNHKの番組。「お元気ですか日本列島」、このなかで紹介されていたのが、「やさしい日本語」。そういえば、今日(9月1日)は、防災の日、その昔、関東大震災のあった日である。

NHK
http://www.nhk.or.jp/ogenki/

紹介の箇所だけ引用すると、

余震、避難、危険など、防災に関することば。外国人には素直に伝わるでしょうか。言いかえればどうなるのか、優しい日本語について考えます。

これは、番組中でも言及があったが、弘前大学での研究を基本にしている。

弘前大学 社会言語学研究室 やさしい日本語
http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugo/EJ1a.htm

関連しては、

国立国語研究所 やさしい日本語
http://www2.kokken.go.jp/gensai/

「やさしい日本語」のパンフレット PDF
http://www2.kokken.go.jp/gensai/gensai.pdf

報告書「やさしい日本語」が外国人の命を救う−情報弱者への情報提供の在り方を考える− PDF
http://www2.kokken.go.jp/gensai/Report20070730/Contents.htm

さらに、
埼玉県 県民生活部国際課 外国人にやさしい日本語表現の手引
http://www.pref.saitama.lg.jp/A12/BF00/yasasiinihongo.htm

外国人にやさしい日本語表現の手引2006 PDF
http://www.pref.saitama.lg.jp/A12/BF00/lib/yasasiinihongo.pdf


さて、ではここで次の課題。「新常用漢字表」(仮称)は、日本語を母語とするひとのためだけであるのか。その実際の運用については、どう考えるのか。日本語を母語としないひと、このことについては、日本語学会からのパブリックコメントにも言及がある。

また、考えなければならないこと。ディスレクシア(読字障害)。漢字をへらせばいいというものではない。

なお、NHKの番組では、「日本人」「外国人」という用語をつかっていたが、これは、現時点でのNHK用語であると思っておく。一般に言語研究者の言い方としては、日本語を母語とするひと/しないひと、という表現になる。

當山日出夫(とうやまひでお)