単漢字調査から分かる範囲

2009/05/15 當山日出夫

「飛翔体」にかわって、こんどは、「障碍」。「飛翔体」が現行の常用漢字外であっても使用するなら、別に「障碍」を使っても、悪いことは無いように思えるが。日本国政府は、公的な文書でも、常用漢字の制約を受けないでよいということを、「飛翔体」で、実際に行ってみせたのであるから……

もじのなまえ 「障害」と「障碍」について(追記あり
http://d.hatena.ne.jp/ogwata/20090514/p1

コメントのなかで、言及されていたような例、(nazokouさん)、

障がい者のための『障害者手帳』」

このような事例が、実際にどの程度あるのか集まらないことには、判断のしようがない。

(1)単漢字だけの調査資料(頻度調査)では、どうしても無理。

(2)現代日本語のなかで、「しょうがい」ということばを使うかどうか。どのような場面でつかうか。

(3)そのときに、どの漢字で表記するか、あるいは、仮名で書くか。

これらが、総合的に分かったうえで、個別の判断が必要になる。そのときの基準は、「広場のことば」ということになるだろう。

もろさんのご指摘のように、仏教用語として「障碍・障礙」(しょうげ)として使用されているかどうか、単漢字の頻度調査から分かるはずがない。おそらく、使用例は相対的には少ないであろうが。(まあ、個人的には、仏教用語としては、知ってはいましたが。)

障礙は仏教語だと思ってた
http://d.hatena.ne.jp/moroshigeki/20090514/p1

「碍」の字については、さらに追って。

當山日出夫(とうやまひでお)