新常用漢字:朝日新聞の白石さんの記事を読む(2009年5月14日)

2009/05/15 當山日出夫

メッセージの順序が、前後してしまうことになってしまった。木曜日は、5月中は、朝一番に出かけるので、朝刊を読んでいる時間がない。

「新常用漢字表(仮称)」のパブリックコメント、それについての概要について、朝日新聞で、白石明彦編集委員が、記事を書いている。追加要求で、もっとも多かったのは、「鷹」と「碍」であるらしい。この件については、すでに、おがたさんのブログで様々に意見が交わされている。

もじのなまえ
http://d.hatena.ne.jp/ogwata/20090514/p1


ただ、単純に、Googleで、「障害 障がい」で検索をかけただけだが、たぶん、次のHPに記されていることで、十分に、この語と表記をめぐる、現代日本語の表記の問題になっている。(歴史的経緯は、また、別の議論になる。)

日本海新聞 2008年12月4日
「障害」「障がい」賛否両論 県が表記の検討始める
http://www.nnn.co.jp/news/081204/20081204007.html


ところで、「鷹」は、当然ながら「三鷹市」の文字として。一般の動植物名の表記ではないはず。そうであるならば、「鷹」とならぶ「鷲」はどうなる。あるいは、もっと身近な「雀」「燕」は。

また、固有名詞漢字としてであるならば、強いて「鷹」を特別視する特段の理由もかんがえつかない。文字の公共性ということであれば、都道府県名漢字が、一応の、区切りとするのが妥当だろう。(記事には書いてなかったが、逆に、入れない方の希望漢字として、都道府県名漢字も多かったよし。)

単なる単漢字の頻度調査から文字を選んでしまったことの問題点が見えた、ということだと思う。単漢字調査では、「障害」を避けて「障がい」と書いている例、また、あえて「障碍」としている例は、分析不可能である。

ふと調べてみると、会社名は、「日本ガイシ」になっている。この「ガイシ」を漢字で書けば、「碍子」になる。この会社のHPを見ると、昔は、日本碍子、であったことが分かる。

當山日出夫(とうやまひでお)