おがたさんについての私の意見

2009/05/16 當山日出夫

ますます混乱している、「障害」問題であるが……現在、コメント数19。

http://d.hatena.ne.jp/ogwata/20090514/p1

最初の小形さんの述べたことについての私の考えを記しておく。まずは、これを書くべきだったのだが。

きわめて単純に、委員会の個人的傍聴記録、および、朝日の白石編集委員の記事へのコメントとして読む。

(1)
朝日の白石さんの記事が、やや短絡的に書かれたことは確か。障害・障碍の近代日本語での表記の歴史をふまえないといけない。だが、これを、「ウソ」と表現するか、「事実誤認」と表現するかは、小形さんの裁量の範囲内のこと。

・戦前から、種々の表記があったことはたしか。

・当用漢字の制定によって、「障害」(「碍」がつかえなくなった)の方向に向かったこともたしか。

これを、確認すればいいだけのことである。ただ、新聞記事として書いた以上、できれば、続報で、訂正していただけるとありがたい。(これは、白石さんに対してである。)

(2)
委員会の傍聴記録としては、そのまま素直に読めばいい。ただ、その中の引用(林史典さんの発言)についてどう判断するか。これは、こんどの「新常用漢字表(仮称)」の基本の考え方と、将来の実際の運用にかかわる。

・公文書については、厳格な漢字制限として今後も機能し続ける。

・公文書においても、目安であり、現実の文書作成においては、必要に応じて柔軟に対応できる方向もあり得る。

・一般の文書においては、目安である以上、種々の書き方があり、表記(この場合は、表現といった方がいいかもしれない)を統制するものではない。

今のルールがこうであるから、将来も絶対にそうでなければいけない、そうであるはず、ということはない。ルールのあり方を再考するすることも、今回の「新常用漢字表(仮称)」をめぐる議論にふくまれると、私は理解している。

當山日出夫(とうやまひでお)